海外のパチンコ、スロットの歴史
パチンコは日本特有のギャンブルですが、海外にもいくつかのパチンコ店が存在します。
大半は日本のパチンコをベースにしていて、韓国・台湾・アメリカなどが日本からパチンコが伝わった地域です。
パチンコのある国の歴史と特徴をまとめました。
韓国
韓国では日本からパチンコが伝わって2000年頃から普及しました。
日本と比べた大きな違いはなく、日本のパチンコを韓国語に修正する程度で導入されていました。
韓国にパチンコが登場すると瞬く間に大流行しますが、ギャンブル依存症が社会問題になって2006年に全廃されています。
日本以上に子供の車内放置や借金をしてまでパチンコをする人が多かったことや、パチンコマネーの一部が韓国から見て敵国の北朝鮮へ流れていることが問題になったようです。
台湾
日本以外でパチンコがもっとも盛んな国が台湾です。
台湾には電子遊戯場と呼ばれるギャンブル場が3,000件ほどあり、その内800件で日本のパチンコが導入されています。
台湾でのパチンコの歴史は諸説あり、国内独自のものが戦前から存在した説もありますが、本格的に普及したのは1970年代からです。
現地のパチンコは日本人お断りで日本の取材も基本的に受けていませんが、昨今は一部でYouTubeが台湾パチンコの潜入レポートをしていますよ。
台湾パチンコは現地特有の機種が人気で、数字が揃うだけのシンプルな内容です。
スロットはジャグラーをベースに改良したものや、日本で流行した初代吉宗が設置されています。
貸球のレートが複数あり、朝の抽選は番号の順番に自動的に台へ振り分けられるなど、現地ならではのローカルルールが多数あるようです。
また、台湾ではハンドルが固定式になっていて、1人の客が2台同時プレイする楽しみ方があります。
アメリカ
アメリカでは数える程度の店舗しかありませんが、日本のパチンコを使ったお店が存在します。
流行するほどの人気ではなく、台あたりの間隔が広い開放的な空間とスロットではなくパチンコ台だけを並べているのがアメリカの特徴です。
スターウォーズをはじめ、人気のアメリカ映画を元にしたパチンコ台が人気を集めています。
欧米でパチンコが流行しない理由
昭和から平成初期の頃は、日本のパチンコを世界へ広めようとする普及活動が行われました。
しかし、欧米人の性格には合わず、アジア以外では本格的に普及しませんでした。
欧米にはカジノがありますが、日常的に通っているのは富裕層のみで、平均的な所得の人は年に1~2回しかカジノを利用しません。
ギャンブルは日常的に楽しむ娯楽ではなくレジャー感覚で楽しむ文化が根付いていることが、アメリカでパチンコが流行しない理由です。
また、欧米の方はパチンコ・スロットのように長時間かけて楽しむよりも、カジノのルーレットやトランプゲームのような一瞬で結果の分かるギャンブルが好まれています。
欧米のカジノはスロットが人気ですが、連チャンやAT・ARTで時間をかけて出玉を伸ばすのではなく、1回の大当たりで高額な払い出しをするタイプが主流です。
このように海外では現地の規制だけではなく、ギャンブルに対する価値観や性格の問題によってパチンコが普及しませんでした。
日本では江戸時代からチンチロリンや花札が庶民の間で行われており、ギャンブルは一部の富裕層だけのものではありませんでした。
日本でパチンコが普及したのは、ギャンブルが身近なものだという日本人の価値観が影響したといえます。
しかし、現在パチンコは過去最大の危機的状況に陥っています。
なにかしらの打開策がなければパチンコ衰退の一途を辿ることになるでしょう。